志の世界の編 (その9)

こころの成長~志の世界の編

第八章 まだ見ぬ「志」の世界

あなたがいま生きていることはただの点でありただ「そこに在る」だけです。偶然ではなくあなたに必要なことがただ起きるだけです。あなたがいま見た光景は理由があっての必然であるのです

あなたがいま見ている光景は何年後かにはまた違った光景となっているのでしょうか
それともいまと同じのままでしょうか

たとえ理由があっての必然を理解したところでこの先の状況が大きく変わりその先の必然とはいまと比べものにならないくらいのこころが成長したこととなっているのかもしれません

実はこの理由があっての必然とはこころが成長している一連の過程でしかないのです
そしてその過程のひとつひとつが通過点ありそれをなんども積み重ねてこころは成長するのです

きっとこの点のつながりの先に線となった「志」があるのでしょう。たとえ「志」を掲げてもまだ見ぬ世界です。でもまだ見ぬ世界だからいろいろに想像をしてこころを掻き立てられるのです

きっと上っても登ってもたどり着けない場所にあるのでしょう。ただ登っているある時に下を振り向くと自分がどれだけ高くに登ってきたのかがよくわかります。でも見上げてもまだまだその先は見えません。こころの成長とは、人生とはそんなものです

あなたはたくさんの寄り道をしてきています。でもその寄り道があったからこそいまが在るのです。その寄り道さえも導きの通過点のひとつです。そしてもしかしたらこの先もまた寄り道をするのかもしれません

それに寄り道がなければそもそも山を登っていなかったかもしれません。「志」の世界など見たいと思わなかったかもしれません

ただひたすらに上っているこの行動は決して無駄ではありません。「志」がどんな世界なのかを見るために昇り続けているのです

いつ見ることができるのでしょうか。でもきっとこの山を登る行動は果てしなく続くものでしょう。なぜならわれわれが見たいその「志」の世界はその山に昇ろうとしたときにすでに見ていた光景なのです

それを確かめるためにわれわれはいまを生きているのです


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