慟哭の編 (その3)

神さまはいない~慟哭の編

第二章 こころの痛み

唇を噛み締めて、声を震わせる・・・あなたがとても悔しかった思い出は何でしょうか。

誰にでもひとつやふたつは必ずあるはずです。スポーツの勝負で負けた時、コンテストで優勝できなかったこと。各種の試験で合格できなかったことなど様々にあるでしょう。

これらは目的を成し遂げられなかったことによる激しい感情です。目標達成のために費やした時間が長ければながいほどに、深ければふかいほどにその悔しさが増すものです。「これだけやったのになぜ」と・・・

ただそれと同時に自分は精一杯やったから仕方ないと、こころのどこかで傷を癒す思いもあるのです。そう思えばあきらめることができるから・・・でも本当にそれでよいのでしょうか。本当に精一杯やったのでしょうか。それはまだまだ努力が足りないものこそが放つ言葉です。

なぜあなたは目標に届かなかったのでしょうか
緊張して本来のチカラを発揮できなかったからでしょうか
精一杯にチカラを出し切ったにも関わらず叶わなかったのでしょうか
ではなぜ勝つことができなかったのでしょうか
そしてなぜ自分よりも優れた相手がいたのでしょうか

その答えは単純に相手が自身よりも努力をしたからにほかなりません。

こんなはずじゃなかった・・・
あのときこうしておけばよかった・・・

あなたの行動の結果に「もし・・・」はありません。それが事実であり、相手があなたより優れていただけです。さすればこの先あなたに問いかける「もし・・・」もありません。ただ相手のひとはあなた以上に長い時間をかけて、あなたよりも深くに努力をしたのです。

気持ちだけではどうすることもできません。チカラとは努力によって養われるものです。努力をして一番になれるのならいまよりもっと努力をすればよいだけです。

でも本当に大切なことは相手に勝ったか負けたかでもありません。あなたが学ぶべきは「ひとと比較をしてはいけません」ということです。もし比較をしたいのであれば昨日の自分よりも今日の自分が成長しているかどうかを比べてください。

以前にも伝えましたが相手と比較をすることは自分の限界をつくってしまうことです。成すべきことはただひたすらに一歩前を歩く自分に負けないでください。

そして今日とは違う明日の自分に期待をしてください。

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